Blenderを起動する前に、CGの世界に入る前には知るべき「CG用語」があります。しかし、その言葉は多々あるため全てを挙げるとキリがありません。
3DCG制作でよく使用される、絶対に知るべき単語の意味を数個だけは覚えておきましょう。その用語は次になります。
- ポリゴン
- メッシュ
- オブジェクト
- モデリング
数多くあるCG言語ですが、使用頻度が高い4つの言葉だけをまずは頭に入れておくと、制作に入りやすくなります。また、当サイトで解説するマニュアル本にも多々出てくる言葉になるため、把握しておくとわかりやすくなると思います。
ポリゴンの意味とは?
CGを作るうえで、登場頻度が非常に高い「ポリゴン」という言葉。
はじめてこの言葉を聞く人は「ポケモン(ゲーム)にいそうだなぁ~」くらいで、どのような意味なのか分からないと思います。
ポリゴンは別名「面」の意味を持ちます。
Blenderで「物」や「キャラクター」を作っていくときには、このポリゴン(面)を繋げて形を作ることになります。
イメージをすると、パズルのようなものです。1ピースをつなげていき、最終的には一枚の絵を立体的に完成させる感じです。ただし、CGではその面自体も「線」で構成する必要があります。つまり、「線で面を作り形にしていく」ということ。
文字にすると頭がごちゃごちゃになりそうですが、実際に制作していくと意味がわかると思います。
焦らなくても大丈夫です。
線や面で制作するCGソフト
現在、「Maya」・「Max」など世界の有料CGソフトでは面を継ぎ足すことで形にする「ポリゴン」が主流です。もちろんBlenderもポリゴンを主としています。
国産CGソフトで知名度を誇る「Shade3D」は、以前「自由曲面(ベジェ曲線)」という「線」で形を作っていく手法を取り入れていました。線を繋げていくという感じです。イラストレーターのように編集をしていきます。
線の強みは「物」に強いこと。
ビルなど建設に関する設計図で、正確な作成ができるため重宝されていました。ただ現在のShadeは、ポリゴン(面)を主な編集ツールとして切り替えている印象を持ちます。
ベジェ曲線(自由曲面)の一方、ポリゴンの利点は「シワができにくい」こと。
自由曲面で編集をすると「線」になるため、少しの座標がズレてしまうとその部分に段差ができるため、シワができてしまいます。その反面、ポリゴンの編集では「面」になるため、シワができにくいのです。これは「曲線が多いキャラクター」を作る場合に有利に働きます。
- ベジェ曲線 = 建築物
- ポリゴン = キャラクター
基本的にCGは4つの面、あるいは3つの面、またはそれ以外の面を繋ぎ合わせて1つのモデルや物を作り上げていくと考えておきましょう。
Blenderには粘土のように形を作っていく「スカルプト(Sculpt Mode)」モード機能がありますが、粘土で作っているようにみえて、実はその裏で面を同時に編集しています。つまり、面の数を増やせば粘土も細かくなるので、痒い所に手が届くスカルプト(Sculpt Mode)編集が可能です。ただし、数が増えるほどデータ量も増えるため、パソコンが重くなります。
メッシュの意味とは?
ポリゴンとは「面」の意味を持つ言葉でした。ポリゴンの面が集まった集合体、これが「メッシュ」です。
Blender2.63以降に複雑な頂点を持つ面「BMesh」と呼ばれる機能が追加されました。BMeshは特定の頂点を必要としない特徴があります。
一般的なCGでは、「4つの頂点を持つ面」・「3つの頂点を持つ面」が基本です。「四角形」と「三角形」。この数の面を継ぎ足していき、一つの形にしています。
しかし、「BMesh」は頂点に数の概念がありません。頂点の数に関係なく面を貼ることができるため、直感的な制作が可能になります。そして頂点の数を減らせることができるので、メモリー不足を回避しやすくなります。つまり、パソコンの動作が軽くなるメリットがあります。
ただし、他のCGソフトは頂点数が4つ、または3つを基本にしているため、BMeshを使った編集で形を完成させた場合、ソフト間の移動のときに不具合が生じる可能性があります。面が複雑な形になると、コンピューターがうまく認識できないことがあるためです。
BMesh機能をBlenderのみで使用するなら問題はないでしょう。
モデリングとオブジェクトの意味とは?
「モデリング」と「オブジェクト」は、Blenderの制作で頻繁に登場する言葉です。「そのオブジェクトをモデリングしましょう」このような感じで使います。
ポリゴンは面のことで、その面を合わせたものがメッシュ。この一連の流れを「モデリング」と呼びます。
つまり、CGで何かを作り始めて、その形が完成する間の作業のことを指します。CGで何かを作るにはモデリングが必要になります。「モデリング」はCGの世界で最も使う言語になるため覚えておきましょう。
また、完成した「物」や「キャラクター」などを「オブジェクト」と呼びます。
「モデリング」・「メッシュ」・「ポリゴン」・「オブジェクト」の言葉は、よく使うため、覚えておくとCGの世界に入りやすくなります。