前回の解説では、ウインドウ画面を自由に「分離」・「結合」することで、作業を効率良くすることができました。
ただし、これはひとつの画面の中で分離をする方法です。モニターが小さい場合には、その分の作業スペースも少なくなってしまいます。
そこで、Blenderの画面を主画面から切り離すやり方があります。ウインドウ画面が別に表示をされることで大きな編集エリアが獲得できるため、作業効率のメリットがあります。
ウインドウ画面をマルチにするやり方
Blenderの画面を分離することで、モデリングなどの速度をあげることができます。しかし液晶モニターが小さい場合には、分割したことでさらに小さくなるため、見づらくなる場合もあります。
そこで、Blenderの画面を切り離す方法です。切り離すことで、小さなモニターでも通常の画面と同じサイズで編集をすることができ、個別にタスクバーで複数画面に切り替えることもできます。
また、マルチディスプレイにも対応しているため、モニターを複数持っている場合には、画面をそれぞれのウインドウにして編集作業が可能です。もちろん、切り離された画面は「複製」です。オブジェクトを編集すると、すべての切り離された画面のオブジェクトが同じように編集されます。
右上の矢印に注目します。前回で学んだ「分離」のやり方のときと同じような感覚で、「左クリック」をしてドラッグをしますが、切り離し画面を複製するには、「Shift」キーを押しながら左クリックをする必要があります。「Shift + 左クリック + 下へドラッグ」
ちなみに、「 左クリック + デスクトップ画面へドラッグ」でも切り離し画面を表示させることができます。
新規画面が出現しました。その位置にあるエディターのみを別のウィンドウにすることができます。つまり、2つのウインドウ画面が表示されているということです。
Blenderを2つ起動しているわけではありません。左側の主になっているBlenderから、切り離して複製した状態が右側にある小さな画面です。左の立方体を動かすと右の立方体も動きます。反対に、右の立方体を動かすと左の立方体も動きます。
左右双方が連動しあっている仲です。この切り離したウインドウ画面を別のマルチモニターに移し、右の主ウインドウ画面を全画面にすると作業がしやすくなります。
3D view画面だけじゃなく、シーンコレクション画面やプロパティ画面も同じように切り離し画面にすることができます。
まとめ
作業工程の中でごちゃごちゃしてしまいやすいCG制作なので、ウインドウ画面で個別にその作業だけを集中しながら編集ができる強みのある機能になります。
通常の「分離・結合」の機能は頻繁に使うことがありますが、「切り離しの分離」機能の方がやりやすい場合には、この方法でモデリングを効率化してみましょう。